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【アクティブ市民塾】 2015年8月「浅川地下壕見学会〜八王子に残る戦争遺跡を訪ねる〜」

2015年8月28日

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実施団体

浅川地下壕の保存をすすめる会

活動報告

8月29日夏休み最後の土曜日(既に2学期が始まっている学校もあるけど…)、小中学生の親子を対象にアクティブ市民塾「浅川地下壕見学会〜八王子に残る戦争遺跡を訪ねる〜」を実施しました。
参加者は9家族、26名。幼児1名、小学生7名、中学生3名、高校生1名が参加してくれました。

今回ご紹介する団体は「浅川地下壕の保存をすすめる会」です。この会は1997年に設立されました。この浅川地下壕を、戦争の歴史を残す貴重な史跡として残し、広く市民に知ってもらうことで、改めて平和について考える平和学習、歴史教育の場として、保存を提唱している団体です。そのために毎月1回、見学会を行っています。
今回は会の中田均さんにご案内していただきました。中田さんは高校の先生をされていらっしゃいます。東京都立館高校(現翔陽高校)に勤務されていた1993年に生徒さんたちと地下壕内を計測し、調べられたそうです。

高尾駅南口を9時30分に出発。まずはみころも聖堂へ。ここで3つある地下壕の概要をお聞きしました。
浅川地下壕が掘られたのは、終戦直前昭和19年9月から20年8月、本土決戦に備えて、当時の陸軍が武器弾薬の地下倉庫として、武蔵野市にあった戦闘機の工場、中島飛行機の疎開先として、関東山地の入口にあたるこの浅川町に掘ったそうです。
浅川地下壕は、東高尾山下の㋑地区、金比羅山下の㋺地区、初沢山下の㋩地区の3つがあります。今回はその中でも最大規模の㋑地区を見学します。㋑地区は完成し、中島飛行機のエンジン工場となりましたが、他の2つは未完成のまま終戦を迎えたそうです。


いよいよ壕内に入ります。ヘルメットをかぶり、中は真っ暗で、バランスがとりにくくなるので、歩幅を狭くして歩いてくださいと注意がありました。
㋑地区の構内は、高さ約3m、横幅約4m、総延長は10kmに及びます。石がゴツゴツとむきだしになっていますが、当時は松の木で木組みがしてあったそうです。
荒堀をした後、細い穴をあけ、そこにダイナマイトを仕込んで爆発させ、出た石はトロッコで外に運び出すという作業を繰り返し行い、掘り進めました。工事を請け負っていたのは佐藤工業、実際の作業をしていたのは強制連行をされた朝鮮の方々、24時間3交代制で半年で彫り上げたそうです。当時の物は一切残っていませんが、ダイナマイトを仕掛けた穴、トロッコの枕木の後などを見ることができました。

またいくつかの鍾乳石を見ることができました。大きいものは5cmほどになっていて、70年に時の流れを感じさせるものでした。後70年後、戦争遺跡として保存がされなかったらここは鍾乳洞になってしまうのかもしれません。

今回見学できたのは手前の入り口部分だけです。ここは入口にある高乗寺が所有していて、そのご協力でこうして見学会が実施出来ています。奥は、戦後キノコの栽培場として使っていた民間会社が所有していて、そこは立ち入り禁止になっています。会では八王子市が両方から買い取り、戦争遺跡として保存をしてほしいと運動をしています。
千葉県館山市の「館山海軍航空隊 赤山地下壕跡」、長野県松代市の「松代大本営地下壕」は、市の史跡として保存、公開されています。
余談になりますが、今回の見学会に、NHK、テレビ朝日、J:comの3社が取材に入りました。
戦後70年、こうした戦争遺跡の老朽化で取り壊されるところもある中で、きちんと遺跡として保存していこうという動きも全国であるそうです。その中の一つとしてこの地下壕も取り上げられました。

約1時間の地下壕見学、子どもたちは、「こわかった」「ビックリした」という感想の中に、初めて目の当たりにした戦争という歴史から何か感じるものがあったのだと思います。
大人の方からも「身近にこんな戦争遺跡があることを初めて知りました」「貴重な体験ができました」「ぜひ保存してほしい」等の感想がありました。
戦争という目をそらすことのできない史実に向き合うことで、改めて平和の大切さを感じ、この平和を守るために私たち市民一人ひとりができることを、親子で話すきっかけになったと思っています。
中田さんからも「戦争の歴史を語り継ぐためにも、ぜひ子どもたちに参加してもらい」という希望があり、今回の親子での見学会となりました。

浅川地下壕の保存をすすめる会では、毎月1回、このような見学会を行っています。
今後はの予定は9月26日(土)午後、10月18日(日)午後です。詳しくは下記のホームページをご覧ください。
浅川地下壕の保存をすすめる会 http://asakawatikagou.jp/

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